高橋は2016年度は一年間、パリとロンドンで研究を行います

近くにお越しの際はご連絡ください!

とはいえ、サバティカルではなく、あくまで「海外研修」という名の長期出張で、行動に制限がありますが、妻と現在生後10ヶ月の娘との、家族三人で行きます。

滞在先

滞在先はパリとロンドンの両方で、国際情勢が変わらなければパリに住んでロンドンに月一程度通うことになります。 EPHE (高等実習院)・パリ第8大学とロンドン大学バークベック校の両方の客員研究員として、Jean Baratgin と Mike Oaksford との共同研究を行います。 Jean は数理経済出身で理論に強く、 de Finetti の理論に基づく認知心理学を進めています。 2011年から日仏二国間交流 CHORUS プロジェクトを通じて少しずつ共同研究を進めており、彼とは現在共著が一本と投稿中が二本あります。 Mike は推論心理学の中心人物で、90年代に論理ベースから確率ベースへのシフトを行った当人です。ゆっくり話したことはないですが、去年大きい国際グラントを一緒に申請する際にやりとりしました(通らなかったけど)。

テーマ

テーマは確率論理学での推論のモデリングで、「新パラダイム推論心理学」と呼ばれる大きな枠組みとの関係で、演繹と帰納推論を統一的に扱えるはずの自分のアイディアの具体化ということになりますが、因果推論、特に反実仮想 counterfactual に取り組めると良いなと思っています。これまで同様、人間の思考の解明という科学(心理学)と、システムの提案・実装という工学(人工知能)の両輪があります。

研修中の予定

海外研修中は基本的には研修国外に出る自由がありませんが、 8月には ICT (International Conference on Thinking) と CogSci が両方合衆国であるのでそれは行こうと思っています。 12月は珍しくバルセロナで NIPS なのでそれは LCC か電車で行けそうです。あとは6-7月のNYのAI・機械学習学会のいくつかにはもしかしたら行くかもしれません。

これまで

ドクターを取った直後から8年間教えて、そのうち7年間は一人で研究室を運営しましたが、今年度までに学部生を62人、修士を14人、博士を2人出すことになります。全員が3月で卒業予定なので、一度研究室を閉じることになります。卒業生は基本的には全員希望通りの進路になっていますし、博士については一人は関西学院大の助教になり、もう一人は現在学振DC2を取っているので、悪くはないと思ってますし、いくつかの側面では所属先にも貢献したとは思うのですが、自分の研究が極端におろそかになっています。その点のリカバリーを来年度である程度できればと思っています。

帰国後

帰国後は所属機関で、どれだけ生産的で国内に閉じない研究室を運営できるか、できる限りの挑戦をしてみようと思っています。うちでないとできない研究項目がどこかの分野で知られて、かつ少し英語の話せる学生やスタッフが少し揃えられれば、できるんじゃないかな。色々な方にご協力いただく必要は出てきますが。いずれにせよもう独身時代のような仕事の仕方は不可能なので、仕事を減らして時間を作るのが大前提ですが、色々と工夫をします。去年は良いことも沢山ありましたが、ストレスで2月に手術したり、3月に娘が産まれて、その二つの影響がずっと続いて落ち着かない一年でした。今年は少し落ち着けると良いなと思っています。 4月以降、パリにお越しの際はご連絡ください。 Tsubasa Tanaka さんとは数ヶ月はパリでお会いできそうで楽しみです。他にも色々な方にお会いできるのを楽しみにしています。