「TDU Agora」誌で研究室が紹介されました

【TDU Agora】◆◇◆No.10 (2018.5.25) (第10号5月号)

内部観測研究室 なぜ人工知能の研究に心理学が必要なのか

~人間に学ぶ人工知能~

 いわゆる人工知能と、現存する唯一の「汎用的知能」 である人間の知能・心の双方の研究を行っています。 画像認識などにおいては人工物も「特化型知能」を 備えるようになってきましたが、人間のように様々 なことが上手にできるようなシステムはまだ存在し ていません。その意味で、人間や動物の賢さと愚か さに学ぶことには、科学だけでなく工学的にも大き な意味があります。2018年4月からはより汎用性の 高い人工知能を、主に人間の脳のアーキテクチャに 学ぶことで実現するための研究を行うオープンな学 術機関、ドワンゴ人工知能研究所の協力研究員も兼 ね、学外、特にヨーロッパの海外共同研究者たちと も密接な協力を行いながら研究を進めています。  現在の研究の柱は2つ、学習と推論です。学習は 人間や動物がどのように社会的に、また試行錯誤を 通じて有効な行動を獲得していくかに関するもので、 機械学習の中でも強化学習という分野に属します。 テレビゲームをプレイする「DQN」や囲碁をプレイ する「AlphaGo」などはメディアで耳にしたことが あるかもしれません。私たちの研究では、1950年代に提案された「限定合理性」や「満足化」という概念 に立ち返り、強化学習や社会的学習というものを最 近の潮流とは異なったやり方で捉え直しています。 推論は、人間が統計的なデータからどのように世界 を因果的に理解するかや、「AならばB」のような条 件文に関わるものです。我々は、非常にシンプルで ありながら人間の「因果推論」の傾向をよく記述す る独自のモデルと理論的な枠組みを提案しており、 人間のように巧みにスモールデータから因果構造推 定を行えるようなアルゴリズムの開発も行います。  2018年度の研究室では学部生の他、博士課程3名、 修士課程8名の学生で研究を行っています。大学院の OBには研究開発職が多く、特に博士課程OBの2名 は既にそれぞれ、関西学院大学の任期なし専任講師 と株式会社ディー・エヌ・エーの強化学習システム研 究開発の中心メンバーとなり活躍しています。また、 自動運転やパーソナルアシスタントなどの普及に伴い、 社会の法律や慣習がどのように変化していくかに加 えて、我々ユーザーの側にどのような心理的障壁が あるかについての研究も行っていこうと考えています。

 

 

◆◇◆【TDU Agora】◆◇◆No.10 (2018.5.25)
(第10号5月号)
■□~もくじ~□■
〇特集
・文部科学省 私立大学研究ブランディング事業
「グローバルIoT時代におけるセキュアかつ高度な生体医工学拠点の形成」
○今月の顔
・猪俣敦夫教授 (未来科学部 情報メディア学科)
○キラリ★電大生
・東京千住キャンパス 工学部第二部 アマチュア無線部
○TDU LABO
・内部観測研究室(理工学部 情報システムデザイン学系)
○TOPICS
○キャンパスよもやま情報
ほか
URL: https://www.dendai.ac.jp/about/gakuen/publicity/tduagora/